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山下 裕太特定社労士・15年実務

失業給付(基本手当)の支給額は、退職前の賃金・年齢・勤続年数で決まります。本記事では、誰でも自分の基本手当日額を計算できる3ステップを、雇用保険法に基づく正確なロジックで解説します。簡単な電卓があれば、5分程度で自分の受給予定額が把握できます。

STEP1:賃金日額を算出する

賃金日額とは、退職前6か月間の総支給額(賞与を除く)を180で割った金額です。これが計算の出発点になります。

賃金に含まれるもの・含まれないもの

「離職票-2」の「賃金支払状況」欄に記載される金額が基準ですが、内訳の判断が混乱しやすい項目があります。

STEP2:給付率を判定する

給付率は賃金日額に応じて50%〜80%の範囲で連続的に決まります(雇用保険法第17条)。

逓減区間の正確な計算式は 0.8 -(賃金日額-5,110)/7,470 × 0.3 です。たとえば賃金日額8,333円なら、給付率は約67%、基本手当日額は5,583円になります。

STEP3:上限額・下限額のチェック

計算した基本手当日額には、年齢別の上限額・下限額が設けられています(2024年8月改定値)。

基本手当日額の上限額(年齢別)

つまり高所得者は45〜59歳でも日額8,635円が天井で、月収100万円でも90万円でも基本手当日額は変わりません。一方、低所得者は最低でも日額2,295円が保証されます。

受給総額の試算

基本手当日額がわかれば、所定給付日数(90〜360日)を掛けて総額を試算できます。月収別・勤続年数別の試算例を示します。

例1:月収20万円・勤続3年・35歳・自己都合

例2:月収30万円・勤続15年・50歳・会社都合

例3:月収45万円・勤続25年・55歳・会社都合

失業手当のよくある誤解

監修者からのアドバイス

計算式は単純ですが、退職前6か月の賃金に「何が含まれて何が含まれないか」が落とし穴になります。退職時の最終給与だけで判断すると、実際の受給額より低く見積もる方が多いです。離職票の「賃金支払状況」欄をしっかり確認し、不明点があればハローワーク窓口で確認することをお勧めします。

また、賃金日額の計算で残業代・通勤手当・住宅手当が含まれていないケースがあります。会社が誤った金額を記載することもあるので、必ず給与明細6か月分と照合してください。違いがあれば、ハローワーク窓口で再計算を依頼できます。

ご自身の場合の正確な受給額は、年齢・勤続年数・退職事由で大きく変わります。無料相談で個別に試算します。